今から10年位前の話です。
僕が会社のサービスのWEBマーケティングチームに配属されてとき、右も左もわからないぼくにデータ分析が得意な先輩から言ってくれた一言があります。
「マーケティングって簡単な数学と心理学だよ」
乱暴な言い方ですが、理系で数学は得意(一般との相対的に)だった僕には、安心の一言になりました。
しかしながら、心理学に関してはあまり勉強をしたことが無い。
さてさて、と思い心理学の本をいろいろ読んだりしたわけですね。
その時の知識は今でも役に立ってます。なので、知っている人はみんな使ってるWEBマーケティングで使える心理学をご紹介します。
WEBの色々な場面で使える心理学
まず、前提としてWEBの世界での話をします。
一昔前は、【広告】→【プロモーション用ページ】→【申し込み/決済フォーム】見たいな単純な流れだったので、狭い範囲でいろいろ考えればよかった。
今は、流入経路も購入導線も様々になってます。
例えば、SNSで見てサイトに来たり、ショッピングモールでそのまま購入したり、動画を見てから検索したりなどなど…
オンライン上でマルチメディア化してしまってますね。
どこで、心理を使っていくかも重要になってくるので、それぞれの項目でもケーススタディをサイト内で紹介したいと思います。
では、人の心を動かすテクニックのご紹介に入っていきます。
社会的証明(Social Proof)
人々は他の人が何かをしているという社会的な証拠を見ることで、その行動を真似したくなります。バンドワゴン効果といえば聞いたことがある人も多いのでは?
「他の人も同じようにこのサービス使ってますよ」
っていうのは見たこともあると思います。
例えば、商品やサービスの口コミやレビュー、ソーシャルメディアでのシェアやフォロワー数を表示するなど、他の人が関心を持っていることを示す要素を取り入れることで社会的証明を見せていくわけですね。
喪失回避(Loss Aversion)
人々は損失を避けるために、得る可能性よりも失う可能性に強い反応を示します。
限定的な時間や数量のセールや特別なオファーを強調し、ユーザーに喪失感を与える要素を取り入れたりします。
どうしよっかな?って悩んでる時に「残りわずか!」なんて言われると、ついつい買ってしまう事はありませんか?
「最近人気で次の入荷がわからないんですよね?」とか。
この例は対面販売での直接交渉ですが、ホテルやアパレルのサイトで掲載されているのを見たことないですか?
「残り1部屋です。今3名の方がこのページを見ています」
見たいなやつですね。10年前ではなかなか見ることができなかった技術ですが、最近はよく見ますね。
反応性バイアス(Reactance Bias)
人々は自由を制限されると、その自由を取り戻そうとする反応を示します。
ちょっとよくわからないですよね。
喪失回避とちょっと似てるところはありますね。
上手く文章で伝わるかどうか…
お店に行った時にユーザーは自由に商品を選べます。
さらに、自分の予算や検討時間など都合に合わせて自由にできます。
その自由が奪われた時って事ですね。
「数量限定!在庫が無くなり次第終了!」
自分の自由が奪われるわけですね。
そんな時に反応性バイアスを感じ、商品を購入する意欲が高まるという事です。
やっぱり喪失回避と似てる気がするなぁ~
まぁ、偉い人が言ってるからちょっと違うんでしょう
社会的認知(Social Cognition)
人々は他の人との関係や所属意識を重視します。
何かに所属していたいって事ですね。
なので、地域性は出るかもしれないですが、よくあるのはファンクラブ。
ファンクラブのみんなが持っている物は値段とかあまり気にしないで買いますよね。
商品やサービスが所属するコミュニティやブランドのストーリーを強調して、共感や共有の感情を喚起することでユーザーは購買行動に移るわけですね。
ちょっと宗教チックで怖いですけども…
視覚的誘導(Visual Priming)
特定の視覚的刺激によって人々の無意識の心理状態が変化することがあります。
これを利用するためには、鮮やかな色や目を引くデザイン、顔や感情表現などの視覚的な要素を使用し、ユーザーの意識外の心理に訴えることが有効です。
女性向け商品に多い様に思いますね。
わかりやすいのが写真。
商品によっては現物よりもステキに見える物も多々あるかと…
実際に撮影現場などで見ると肌で感じます。写真の方がステキやんって
カラー心理なども関係してくると思いますが、その辺をまとめた効果とでも言いましょうかね。
ザイオンス効果(Zeigarnik Effect)
有名なので知っている人も多いと思いますね。
接触回数が多いほど好感を持つというやつです。ただし、あまりしつこかったり、初回の印象が悪いと好感度が下がるみたいですね。
心理学というか、日常と照らし合わせたら当然の事で、腹落ちする人も多いでしょう。
広告系のリマーケティングやWEBメディアとリアルメディアのクロスメディアなどで活用できるテクニックですね
ウィンザー効果(Windsor Effect)
こちらも有名ですね。当人の言葉よりも第3者の言葉の方が信憑性や信頼性が増すという効果です。
いやぁ、悲しいですね…本人がいくら言っても伝わらないというやつですね。
男女の関係にはよくある事ではないでしょうか?友達から勧められた異性の方がより興味関心が行ってしまうっていうね。ラブコメあるあるですね。
WEBマーケティングでもよく使われるのが口コミの掲載や友人紹介ですね。
メーカーがいくらしっかり説明しても「ほんとにぃ~」なんて思ってるかもしれませんが、実際に使った芸能人がが紹介したりするとめちゃくちゃ売れるっていうね。
条件は色々重なりますがそういう事です。
あぁ、信用される人間になりたいって改めて思いますね(涙)
選択回避の法則
こちらについては僕は強く言いたい事ですね!
WEBなんて特にです!表現できる空間が少ないですから、たくさん置き過ぎたら見た目的にも「うわっ!」ってなってユーザーさんは見ないです。
その上で、選択肢が多すぎると選べないというのが実験でも結果が出てるんですね。
ジャムの実験が有名です。興味がある方は検索してみてください。
まとめ
他にもWEBマーケティングで使えるいろいろな心理学があります。
また、別の機会で紹介したいと思います。個別ページでも詳しい説明やケーススタディなどを掲載していければと思います。
なぜならば、ぼくはWEBマーケティングを考えるときに心理学の考えを取り入れながら施策を練るときが多いからです。
全く根拠のない思い付きでの施策よりはよっぽどましだと思ってます。
それに加え、数字の実績などがあればより結果も良いものになってくると思っていますし、実際にそうなっています。
ただし、世の中は流動的です。そのタイミングに合わせて心理効果の応用や別の角度からのアプローチなどを行ってみるのが良いと思います。
永遠に効果がでるものはなかなか難しいと思いますので。
最終的にはデータ分析って強いなぁ~って思ってますw
ではでは